本テーマに直接関係のないことです。キッシンジャー氏の「世界の重心は太平洋、中国台頭は不可避」については、簡単に言いますと、経済的、政治的に余裕のなくなったアメリカは、中東で早いとこ手打ちをして関心をアジアへ移したいのだと考えていました。なにしろ、石油やイスラエルはないけれど、アジアには大きな金庫が少なくとも2つあります。先週起こったイランのイギリス兵士の拘束について、一体イランの狙いは何なのかと訝っています。
ユートピア:
私は以前次のように書きました。『SFは私の好きなジャンルで、「2001年宇宙の旅」も映画を観たあと読みました。ハンチントンは「文明の衝突」を書きましたが、未来を見つめるSF作家の想像力と洞察にはつくづく感心することがあります』、と。
常々思っていることのひとつは、アナリスト、評論家、識者、偉い人などの書いたり論じたりする未来や予想なんて「預言者」と大して変わりないんじゃないかな?とくにあなたの虎の子を直撃する株関連なんてひどいもんでしょう。もし未来を知りたければ、そんなものを読むより質の良いSF(サイエンス・フィクション)を買って読んだほうがはるかに有益だと思えます。なんか聞くことによると、再び個人投資家が株に熱中しているようですね。
ちょっとお節介ながら脱線します。株に詳しいあなたは知っているかもしれません。「カクテル・ルール」というのを聞いたことがありますか?カクテルパーティーの参加者にある株の話題を投げかけてみて、反応が悪ければその株は買いだが、皆が夢中になるようなら売るべきだ、という相場観の話しだそうです。さあ、有志を集めて投資の話をしましょう。あなたが某銘柄に関し、いかに魅力があるか得意になって持論を披露します。
もし、皆がその話題に輪をかけて夢中になるようだったら(もちろん皆もすでに当銘柄のことは知っています)、あなたはすぐにでもその銘柄を売り飛ばさなければならないんです。堀江モンのライブドアなんて典型的でした。反対に誰も興味を示さず鼻をチンされたときは、大いに期待してよいのかもしれません。これは個別銘柄についてだけでなく、全体的な相場にも当てはまるはずです。そしていまの相場は微妙なところにあると思えるんですね。ヤケドをしないように気をつけましょう。
前のタグで、私は「別の統治体制が求められると思われる」、と言ってしまいました。したがって成り行き上、ここで適当な、予想される未来の統治体制をウソでもデッチ上げる必要が生じました。そんなことから、まずデッチ上げるにしても一番重要なのは何かというと、そうなんです、人間の情念をいかにコントロールするかということです。すでに「ここで生活するための一考」で主張した我が人間性悪説からすれば、こちらの混沌で見られるような見境のないやりたい放題(過剰な自由)や「無処罰状態」は、規制され、きちんと罰されるべきなのです。
日本の皆さんにとっては当然なことですね。つでに言いますと、すでに述べましたように、実際の世界にあった共産主義は、独裁者によって利用されただけに過ぎない面がありますので、私はこれを悪と断定したり、全部を否定したりしません。独裁者が自分に都合良く悪用している共産主義だから悪だと思うのです。では具体的な未来の統治体制がどんなものなのか?理想的なモデルを模索しなければなりません。
まずイデオロギーの出発点はどこにあるかというと、「ユートピア」ではないかと思います。これは例えば、マルクスが「ユートピア」を意識して仕事をしたという意味ではありません。つまり具体t的な両者の関連について私は何も知らないからです。16世紀のイギリスの住民、トマス・モアーは「ユートピア」を著して「理想郷」を論じました。そのあと「ユートピア文学」というジャンルができるほど当議論は人気があったわけです。
さらに言えば、SF作家の元祖(の一人?)であったと思えます。ただし、こう言ってしまっても「ユートピア」を読んだことがないし、たぶん皆さんと同程度かそれ以下の知識しかありません。そんなわけで、またまたウィキペディアの力を借りました。
『以下に、過去のヨーロッパのユートピア文学で表現されてきた「理想郷」にしばしば共通する特徴を挙げる。
周囲の大陸と隔絶した孤島である。
科学と土木によってその自然は無害かつ幾何学的に改造され、幾何学的に建設された城塞都市が中心となる。
生活は理性により厳格に律せられ、質素で規則的で一糸乱れぬ画一的な社会である。ふしだらで豪奢な要素は徹底的にそぎ落とされている。住民の一日のスケジュールは労働・食事・睡眠の時刻などが厳密に決められている。長時間労働はせず、余った時間を科学や芸術のために使う。
人間は機能・職能で分類される。個々人の立場は男女も含め完全に平等だが、同時に個性はない。なお、一般市民の下に奴隷や囚人を想定し、困難で危険な仕事をさせている場合がある。
物理的にも社会的にも衛生的な場所である。黴菌などは駆除され、社会のあらゆるところに監視の目がいきわたり犯罪の起こる余地はない。
変更すべきところがもはやない理想社会が完成したので、歴史は止まってしまっている(ユートピアは、ユークロニア(時間のない国)でもある)』
以下のURL、「ユートピア研究」も参照されるとよいでしょう。
この記事の中に次の文章がありました。『西武百貨店グループを作りあげた人であり、詩人であり、小説家でもある堤清二氏は、「民主主義は、マルクスの思考の強いユートピア思想の解毒剤であるが、またユートピア思想のない民主主義は、魂を入れ忘れた仏のようなものでもある」と言いました。ユートピア思想は、民主主義、マルクス主義のバランスに必要なものなのかもしれません』
難しいけれど、なんとなく説得力があります。私は時間的な問題があって、このサイトの記事を全て読み込んではいないのですが、実に多くの知識が詰まっています。政治家志望の方、マキャベリーもいいけど、参考に読んでみてはどうですか?
ビッグブラザー:
ブラジルの最大のTV局、グローボ(Globo)が1999に始めた人気番組のひとつに「ビッグ・ブラザー・ブラジル」があります。この番組の元祖はオランダといわれますが、ドイツ、スペイン、イギリスなど19カ国で製作されているそうです。ああ、あれか。知っとる、という方もいるでしょう。そうです、あのデバカメカメラをあっちゃこっちゃに置いた高級住宅セットに15人ほどの男女を2、3ヶ月閉じ込め、その動向を24時間リアルタイムで見せようというやつです。
ルールに従って視聴者が排除メンバーを選んで徐々にメンバーを減らしていき、最後に残った2人の一方が視聴者の投票によって勝者となります。ケンカあり、恋あり、痴話あり、友情あり、インボウあり、カップッルの絡みありの大スペクタクルが観られるため、視聴率50%を超えることもあるお化け番組ですね。そのため、こちらではなんと6回目になりました。みんな好きだね。
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