2009-06-29

UFOテクノロジーについて-2


以下はネット内にあった図面です。図面の数字がボケていてはっきりしないけれど、このUFOの大きさは、直径が約10mかそれ以上、高さが4.5mということらしい。もし図面中のユミットの大きさが正しいとするなら、ユミットの身長は3.5m以上にもなる。これでは簡単に人間に見破られてしまうので(実際、ユミットは人間社会にまぎれ込んでいるという)、UFOの大きさについては、情報操作されている可能性があるでしょう。


「宇宙人ユニットのプラズマ科学」の「巻末資料」には、「宇宙船の構成」という図と説明文が載っているので、宇宙船(UFO)の構造の理解をさらに深めるため、これを参照して以下に解説してみましょう(説明が直訳そのもので適当でないと考えられる部分が多いため、「巻末資料」の文章そのものではない)。なお、各項目番号は下図の番号と一致。


1
乗組員の回転キャビン。推進装置のコントロールもここで行われる。このドーナッツ型キャビンの外層は超伝導体で、乗組員を強い磁場の影響から守る



2
宇宙船のボディ。上層部は防護層(プラチナ?ハニカムコア)で下層部はステンレス?で作られていて、こちらにはポリビニールフッ化物でできた細かな配管が縦横に走っている。この配管は水銀と液状化しうる磁気性重合物で満たされていて、マイクロセンサーによってモニターされている。

これらのマイクロスチールセンサーはネットワークを形成する120台のコンピュータに接続されている(要するにクラスタとかグリッドとかいった感じ)。このコンピュータネットワークはボディ内にあり、センサーがボディーの振動を感知すると、そのデータが光ファイバー経由でコンピュータに記憶され、分散処理される。するとコンピュータは共振の可能性のある波形を検出し、配管ネットの上記物質をセクションごとに液状・固体化して、その共振を相殺する。(前回の「UFOテクノロジーについて」にあるUFOの外皮参照)

3
周囲環境のコントロールと分析のためのボディのシステム。ボディの表面にあるイオン化システムは、電磁パルスによって周囲の大気をイオン化(プラズマ)する。そしてボディのバリアーとしての役目を果たす。これらのシステムはボディを冷却する、溶解したリチウムの蒸散(システム)とも連結している。

4
コンピュータはチタンの記憶素子を利用したもので、120台のネットワークコンピュータシステムでデータを処理している(非常に信頼性が高いシステムを構築していると思われる。オマケとして、「宇宙人ユミットからの手紙」にあった以下の図を紹介しておきましょう)



純度100パーセントのチタンで作られた記憶素子。高周波ビームが結晶に向けて発射されている。三本のビームは、結晶表面を通り抜けて内部の一点に収束する。ビームの狙いはきわめて正確で、収束点は原子一個分という、きわめて小さな誤差の範囲におさまる。そのような強い指向性を得るために、三本のビームを合成して単高周波の電磁波に変換し、チタン原子内の電子に高エネルギーを与えて励起する。これはヘテロダイン回路の原理(以下参照)である。
ヘテロダイン

結晶は絶対零度に近い極低温の状態に保たれており、励起された電子の寿命は半無限である。地球でも1970年代以降の素粒子加速器の発達によって、現在ではきわめて高エネルギーのシンクロトロン放射を得ることができる。技術的には充分可能だろうけど、プチ氏の知る限りにおいて、ユミットのようにヘテロダイン回路を応用して同様な効果を得るアイディアは地球上になかったという。
放射光(シンクロトロン放射)

5
メイン超伝導ソレノイド。交流を入力してマイクロ波の超高周波磁場を発生させる。この磁場は生物学的には有害なので、乗組員は超伝導料でシールドされたドーナツ型キャビン内で、特殊繊維を使用した宇宙服を着て防護される。磁力・粒子が逆転する双子の宇宙を航行する(このことについては、あとのエントリーで触れるつもり)ときにもこれによって守られる。



6
宇宙船ハッチ。速やかな脱出を可能とする電磁式エレベーターを備えた気密室。

7
上部超伝導ソレノイド。ボディの上部の流体の流れをコントロールする。

8
下部超伝導ソレノイド。ボディの下部の流体の流れをコントロールする。

9
MHD推進システムへの電源供給システム。

10
粒子を逆転(反粒子)させるためのシステム。ジャイロスコープとスペクトロスコープのシステムが宇宙船の周辺環境を分析し、以下のコントロールをする。

・温度のコントロール。

・宇宙船の姿勢と回転運動コントロール。数光年に達する恒星間移動する場合、真空中でMHD推進システムは使えないし、一度双子の宇宙へ超空間移動する必要がある。この最初のプロセスは、均一な磁場を作るため宇宙船を高速回転させることである。そのあと宇宙船の周りにガスを放出し、新たな磁場を作ってそれに核磁気共鳴を起こさせ、高エネルギーのガンマ線を照射してガスのを粒子を逆転させる。そうやって宇宙船が反粒子の環境に包まれると双子の反物質(反粒子)の宇宙へと引き込まれる。

・ボディのグレーザーシステムコントロール。ボディには上記のためにグレーザー(ガンマ線レーザーのことで、理論的には実現可能らしいけど、地球上では、まだマンガの世界で実現されているにすぎない。グレーザーはガスを核励起の準安定性レベルに保つ)照射システムも設置されている。双子の宇宙へ超空間移動するために使用するだけでなく、移動中の隕石の衝突を防ぐためも利用され、自動的に追跡して破壊する。

11
宇宙船の周囲の磁場をコントロールするシステム。

12
チキソトロピーのタンク。50Gの加速から乗組員を守るチキソトロピー(「UFOテクノロジーについて」参照)は、過酸化水素水とリチウムの混合物で、反物質を生成する原材料でもある。すなわち宇宙船の基本的なエネルギー源はリチウム―水素の核融合であり、圧縮によって反物質を作り出しているという(「反物質兵器は核の1万倍!-5」参照)

13
着陸用三脚。レーザービームの付いている伸縮可能脚。

14
モニター用センサー。乗組員はこれを使って周囲の大気、温度、共振(共鳴?)状態などの物理的パラメーターを監視する。

15
トロイダル状スクリーン。これで外部環境の立体映像が得られる。



16
赤道環の上についたリボン型センサーで、核磁気共鳴の変化に反応する。

17
双子の宇宙のナヴィゲーションシステム。双子の宇宙間の超空間移動に際してコンピュータを支援する。移動を正確な場所でおこなうために、それぞれの宇宙での三次元の対応現在位置をリアルタイムに把握する。

18
MHD推進システム。大気中を飛行するときの推進システムとして使用されるが、真空中でも超空間移動の前に磁場を均一にするための回転に使われる。ドーナッツ?形空洞の中にガスが入っており、その内壁には側壁同様にイオン化装置が無数にあると考えられ、ガスのイオン化と磁場のパターンによって動かすと回転し、反作用によって宇宙船のボディに逆回転を起こさせる。

というわけで、みなさん理解しました?まだダメー?でも待ってられないので話を続けることにします。それで、以上のUFOテクノロジーの理解を基にして比較してみると、おなじみ「GA Site」のアダムスキーの話に出てくる円盤、なんかアヤしい感じだと思えてきた。

そうなんです。そこで都合よく思い出したのは、以前のエントリー、「再び『アポロ計画疑惑』の検証-5」で取り上げた、ソースが「UFO同乗記 アダムスキー著 角川文庫」と最後に書いてあった、あのスバラシイ「アダムスキー型円盤」のことです。「イザ!ブログ」のこの手の識者、yasaki777さんとこのコメ欄に紹介して見てもらい、やっぱり評価不可とされちゃったけど、スンゴクたっかいお金かけても、これじゃあ使えそうになさそうだ。
http://homepage3.nifty.com/UFOdev/Adamski.htm
アダムスキー型円盤



なぜかというと、もしMHD推進システムを使用しているのなら、言わばシャーシーになっている、上図の「チタン酸バリウムディスク」が超電導物質なのかどうか調べてみたけどはっきりしないし、居住空間(操縦席)はそのブツによって保護されていないようです。それにアナクロな、いかにも当時の人間が考え出したような窓?まである(当時は内部のモニターで外部を観るという発想があったのかな?)。

また、超高周波磁場を発生させる「鉛直磁場コイル」が円盤のふち(赤道環)になければならないのに、操縦席付近の周囲に設置されている。これではバリアーとなるプラズマがまともに発生しないだろうし、クルーにとっては明らかに危険でしょう。さらにアルミなんてヤワな材料をボディに使っちゃって、外側にイオン化(プラズマ)システムも共振防止装置もないみたい。ユミットのUFOと一見して比較した感じでは、つぶした「つり鐘」そのもので、デザインが洗練されていない感じもする(「つり鐘」の底の磁界やプラズマの流れは、いったいどうなっちゃうのか?)。

ということから、まったく別のテクノロジーによって動くのかどうか知らんけど(たぶんありえないでしょう)、アダムスキーの話そのものがマユツバで、たぶんアメリカのインテリジェンス機関とかの情報操作と思えるし、このサイト内の他にある情報(理解できない難しい理論がある)をいろいろと読んでみると、圧倒的・感動的な「プロジェクトX」になるかも、と同エントリーで持ち上げてみたこの円盤ロジェクトには、一部の真実も含まれていそうだと思えます。それで、(私が考えたようにユミットが作ったサイトだとすれば)例によってユミットの情報操作の一環か?なんて思ったんですね。


2010330日再改定

2009-06-27

UFOテクノロジーについて

最新の情報に基づいて制作したヴィデオを追加した(20203月4日)。

宇宙人ユミットによれば、物質の存在を前提にした宇宙モデルの全てが間違いだという。真の宇宙は、人類を含む全ての知的生命体の集合意識が創り出した幻想だという。

我々の量子論でもこれと同様なことが主張されている。一方、人類の標準的宇宙モデルには根本的な欠陥があると認めざるをえない。その最たるインチキがビッグバンである。ビッグバンが始まる前に宇宙の全物質が詰まった、前に無数の「超」がつきそうな高密度の「一点」があったという理論はジョークでしかない(「なぜ標準的宇宙論モデルは間違いなのか?-意識が宇宙を創造した」)参照)。

理論を完成させることに失敗したアインシュタインのように、その原因を神の責任にする(「エセ大天才アインシュタイン-理論物理学は虚構」参照)なら、ビッグバンや標準宇宙モデルの多くのパラドックスや問題が解決するかもしれないが、私は無神論者で、神は存在しないという結論を得ている(「神とは我々自身のことだった」)参照)。したがって、人類を含む全ての知的生命体と宇宙は、知的生命体の集合意識が創り出した幻想であるという説が真実であると、私は確信している。

そして、宇宙が実体のない幻想なら、全ての知的生命体に各々独自の宇宙モデルがあったとしてもなんら問題はないだろう。要は、どのようなう宇宙モデルであろうと実証されていればいいのだ。実際、ユミットは「双子の宇宙」の向こう側の宇宙を利用して地球へやって来ている。それと比較すれば、宇宙進出の揺籃期にある人類が主張する、謎だらけで実証されているとは言えない宇宙モデルは誤りだろう。

私は、宇宙に物質が存在するという前提でヴィデオを制作したが、以上のことを踏まえて以下のリンク先のヴィデオを観てほしい。

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前回まで地球上のMHDテクノロジーについて考察してきました。それで今回は、その元になった地球外知的生命体、つまり宇宙人たちの宇宙船(UFO)について、理論物理学者であるプチ氏の「宇宙人ユミットのプラズマ科学」を参照してみましょう。最初は惑星間の移動方法でない、この辺をウロウロするほうのやつです。ただし、その前に重要なことを言っておけば、(ユミットが主張する)宇宙に存在する知的生命体は、すでに別エントリーで触れたように、人間の形をしたものしかありえないということです。タコさんみたいな軟体動物や昆虫みたいのはいないということです。

考えてみれば不思議なことだけど、UFOがなぜ円盤型なのかという疑問がわきます。人類は最初に、空を飛ぶ鳥なんかを見て飛行機のデザインを決定し、空力を考慮したロケットを考えてきたはずです。はたして人類の誰かさんが純粋なる空想によって考えだしたものなのだろうか?誰かが実際に目撃したからこそ空飛ぶ円盤の姿が定着したのでないだろうか?ってなことでググったら、以下のような文章がありました。

UFOはその昔、『空飛ぶ円盤』と呼ばれていたが、その歴史は意外に新しい。1947624日、アメリカの実業家ケネス アーノルドが自家用機で飛行中、9個の飛行物体を目撃したのがはじまりである。彼の証言によれば、まるで水面に投げたコーヒーカップの受け皿のように、跳ねるように飛んでいったという。『空飛ぶ円盤』ではおなじみのジグザグ飛行だ。この証言から、『Flying Saucer(空飛ぶ受け皿)』 → 『空飛ぶ円盤』という連想をへて、『空飛ぶ円盤』が生まれた。ところが、Saucer(受け皿)は、飛び方の例えに使っただけで、形状はむしろブーメランのようだった、と彼は後に証言している。

飛び方のたとえで使った『円盤』が、形状と誤解されたことで、その後のインチキUFO 写真の多くが『円盤型』となった。この点で、この目撃事件が与えた影響力は絶大である。だが、別の歴史的な意義もある。1つは、未確認飛行物体が、世界で初めて公になったこと。さらに、多少の誤解があったにせよ、『空飛ぶ円盤』と正式?に命名されたこと。そして、世界中の『空飛ぶ円盤』騒動の起源となったことである。
UFOの真実 Ⅰ ~空飛ぶ円盤の歴史~

19476月初旬に起きた、例のロズウェル事件(「ヒットラーの予言」を検証する-2」参照)のすぐあとのことで、いかにもアメリカ当局の典型的な情報操作と考えられそうなことです(話がいかにもコジツケっぽく、時期からすればわざとらしくてシラける)。アタマの硬いあなたは、やっぱ上のようなアヤしい説明で満足しちゃうのか。地球外知的生命体が訪れることなどありえないと主張する権威ある学者も、こんな説明で満足する程度なんだろうか?

それで、なぜ円盤型なのか?ということだけど、どうやらその理由は、プラズマを生成させるための放電が、MHDの磁力効果によって側壁で消滅してしまうことによるらしい。そのためプチ氏は、空力学的に良いとはとても言えないけれど、「釣鐘型」にしてそれを解決したとしています。つまり以下の図のように、宇宙人の円盤型が最適なのでしょう。


以下はユミットの手紙に描かれていた円盤の断面図です。これは「巡航モード」時の状態らしく、ドーナッツ型の居住空間(⑫)にいるクルーは、中心軸の回転によって軽い重力を得た壁を床にして立ち座りしているようです。そして、この回転半径が小さいために宇宙病が発生してしまうクルーの内耳には、それを予防する装置のインプランがなされているという。「宇宙人ユミットからの手紙」には次のような記述もありました。


上蓋の部分(⑨?)には宇宙船のエネルギー源や反物質(反物質については、一度以前のエントリーでブラックホールのように存在しないと記述したことがあったけど、要するに私の勘違いでした。このことに関しては、別のエントリーで取り上げるつもりです)でのストック、機体を管理するコンピューターなどが描かれている。・・・・・・・・・・乗員の顔を覆っているものは大きなスクリーンと、円錐台形のベースで、ここには肉眼では見えないような、立体カラーのきわめて高解像度の映像が映し出される。

さらに、高品位の聴覚や触覚や臭覚のシミュレーションも同様にサポートされている。これはつまり1967年あたりから提唱されている「バーチャル・リアリティ」である。このスクリーンは宇宙船の外側にあるセンサーとも接続できるから、乗員は窓から外を見なくとも外の世界をどの角度からも見ることが可能。

また、居住空間(⑫)には、チキソトロピーと呼ばれる、地震で地面が液状化するような、つまり、振動によって固体から液体化する特殊な「ゼリー」で満たされていて、電界効果によって一瞬のうちに液体から固体に変化するとしています。そして加速時にそれは固体状となり、速度が一定になると液状になるらしい。そのためクルーのシートは必要ナシという。加速時でないときは、この「ゼリー」がボディーと居住空間の間にある隙間(⑯)へ排出されるという。それゆえ上の図では、皮膚に直接接触することのない、すべての生命維持装置を備えた宇宙服を着ているようです。なお、悩ましい問題である排泄については、それをヘリウムガスに変換する装置を肛門にインプラントして排出するという。
チキソトロピー

UFOの加速に関しては、普通に我々が考えるような持続的なものではなく、パルスのように段階的におこなわれれ、その1ミリセカンド(1/1000秒)ほどの加速時に、クルーは岩の中の化石みたいに締め付けられ、次の1ミリセカンドもしくはそれ以下の瞬間に体が自由になるというサイクルが繰り返されるらしい。実際のところ、人間にとってはそのほうが負担が少ないという。そのためこのシステムを使えば、ホイップした生クリームの中に沈み込んだ感覚を味わうはずだ、とプチ氏は表現していて、とにかく信じられないような急加速にも耐えられるようです。

これは余談ですが、エセ宇宙人にヒッチハイクして円盤型UFOに乗せられた話には、こういった私を納得させるようなテクノロジーに関する具体的記述がほとんどない。宇宙や地球の大気圏を円盤で飛ぶには、そういった経験などがない我々の考えつかないような、ちょーテクが必要なはずです。それゆえヨタ話かそうでないかの判断がつきやすいとも言えそうです。ついでながら、加速時にクルーを液体に漬けるというアイディアは、クラークの「宇宙のランデヴー」シリーズで読んだことがあり、かなり知れわたったことなのかも。拙ブログで何度か紹介している「GA Site」の記事とかは、すべてがヨタ話ないし情報操作というわけじゃないんでしょうが、いろいろ読んで比較してみると面白い。

以下の図が示すような構造を持っているユミットのUFOの外皮には、1平方ミリあたり400個までの部品を収納することができるとしています。丸くへこんだ部分は側壁イオン化(プラズマ)装置で、複雑な「脈官システム」があるとしています。なぜかと言うと、上に述べたように、宇宙船の加速は持続的ではなくて段階的におこなわれるため、それによって機体の共振が起こって破壊されてしまう恐れがでてくる。それを防止するために、微細パイプ内に液化・固体化する金属を封じ込めたシステムと、それを移動させて振動を打ち消すコントロールをおこなうコンピューターがあるようです。


コンピューターとの通信システムには3種類あって、その一つは光ファイバーによるもので、他のものも周囲の磁気パルスの影響を受けないようになっているらしい。そして、微細隕石に対する「静電気バリアー」があり、損傷した場合には、この外皮は生物の皮膚のように自動修復するようになっているらしい。すなわち、神経(センサー)・血管などを含む表皮・真皮と似た構造を持っているようです。また宇宙船が惑星から飛び去るとき、短時間で側壁を熱して付着していた微生物を殺してしまうということです。

加速時には磁力のサスペンションが働く。これもすっきりした解決法だ。ドーナッツ型の外壁は超伝導物質でできているのである。当然ながら機体の周りには、数十テスラの磁場が形成されるが、この磁場が一定していようと変動していようと、超伝導の特性としてよく知られているように、外壁の内側にまで進入することはない。このような方式にはいくつかの利点がある。まず第一に、磁場がどれほど変動しても、乗員には生理的影響がおよばないようにできることである。第二には、生物学的要請に応じた加速プログラムの採用によって、乗員に実際かかる加速時の負担をフルコントロールできることである。

ということで、プチ氏はこの他にも、リチウムによる外壁の冷却とか、無数の情報チャンネル使用のコントロールシステムとか、あるいは周囲の大気をコントロールし、分析するための内壁システムだとかを紹介したいけど、同氏でさえ確かめようのない話で、読者はうんざりしちゃうだろうとしてます。

2009-06-25

アメリカが実用化した「オーロラ」とMHD魚雷-4

「アメリカが実用化した『オーロラ』とMHD魚雷-3の続きです。

前回まで3回にわたって、MHDを応用したアメリカの秘密兵器について紹介してきましたが、ここでその原理を知っておく必要があると思われます。「宇宙人ユミットのプラズマ科学」の「巻末資料」に、「MHD概論」という解説文があったけど、この直訳ライクで図に間違いもある説明では、イマイチ私には理解しにくい。それで、私なりに理解したことを以下に説明してみましょう。

なお、ここの資料には、「オーロラの『点線』の航跡」という記述もあって、「アメリカが実用化した『オーロラ』とMHD魚雷-2」で紹介した、ネヴァダで目撃者が見た「ドーナッツ状」筋について説明しています。それによると、現代のジェット機は、高度による気圧変化へ対応するように可変ノズルを有するけれど、「オーロラ」や「アジャックス」では、(MHD加速器を使用することよるのでしょうけど)ノズルを使うことができないとします。

このため、飛行高度が低かったことから起こる、むかし可変ノズルのなかったころのジェットエンジンを載せた「サンダージェット効果」だということです。ただMHD魚雷については、このエントリー・シリーズの最初に書いたように、深度に応じてノズルが可変になっているということです。また、ここにはUFOのことや、アメリカのステルス機の秘密なども解説されてました。

さて、原理についてなんだけど、同書で紹介されている「沈黙の壁」のマンガでもあれば簡単に理解できそうだけど、それがない。そんなわけで、まず最初にMHD発電の情報をあさってみました。そんで・・・えーと、フレミングの右手ちゃんとかがどうしたっけ?困ったことに、中・高校でも習ったようなことも覚えてない。で、モーター(加速器)は左手でスイッチを入れ、発電機は右手で回す、ってな便利なフレミングの法則の覚え方をまず学んでから(こりゃ見通し暗いな)、なんとか基本原理を理解したんです。私レヴェルのみなさんへの参考として、以下に発電機の図を作っておきました。そして、その簡単な説明もコピペしました。加速器については、図中の抵抗が電源に替わります。

                                  角パイプ         電極(上下)
                                                           磁石

(フレミングの)右手親指は移動する導体方向としてV、人差し指は磁力の方向としてB、中指は誘導電流(電子の移動と逆方向)の方向I(参考書の記述によって各方向の表現方法が異なる場合が多い)。加速器の場合は左手になって、親指は作用する力の方向となる。

MHD発電とは簡単に言うと、ファラデーの電磁誘導を利用した発電方法です。MHD発電は(図1:電磁流体の図)磁場をかけた空間内にプラズマを流す事でプラズマ中の電子にローレンツ力を働かせ、その電子を空間の側部に設けた電極によりとりだす事で電気を作り出す事ができます(以下に図がある)。

ファラデーの電磁誘導の法則: 今、図の様に磁石のN極とS極の間には磁場(B)が生じている。その磁場が発生している空間内に導電体(電気を通しやすい物質のこと)があり、それが手前にある速度(V)で動くと、導電体中の電子に速度Vと磁場の大きさに比例した大きさを持つローレンツ力(F)という力が働き、電子は導電体の右側に動きだす。そこで、その導電体の両端に導線をつなげる事で電子が導線の中を移動し、結果導線中を電流が流れる。これをファラデーの電磁誘導の法則という(以下図がある)。
MHD発電とは?

「オーロラ」に装備されているMHD発電機は、いわゆるオープンサイクルMHD発電のようです。すでに触れたように、極超高速で飛べば、放電によってプラズマになる高速高温の空気流が自動的に得られ、それが「オーロラ」のMHD発電(減速)機のエネルギー源になるというわけでしょう。MHD発電についての情報では、作動流体にセシウム・カリウム・ナトリウムといったアルカリ金属を加えると、比較的低い温度(18002000℃程度)でも高効率になるとされており、MHD魚雷の粉末火薬にセシウムを少々加えた理由が理解できます。また「オーロラ」のケロシン燃料に放電し、炭素を発生させて排気側のMHD加速器の効率を高めるという理由も理解できるでしょう。

                   電極(間隔は数mm100mm?)     超伝導線
                                         同書の図には描かれていない(想像)

                                                   機体上部のMHD発電(減速)機の構造

上の図は、私が理解した「アジャックス」・「オーロラ」の機体上部表面に設置されたMHD発電(減速)機です。導線に電流を流すと磁界を生じることは知ってますか?その導線には、リニア新幹線にも使用しているように、超伝導線を使って効率を高めているようだ。このため隣り合う磁力線の方向が互いに逆方向になります。これによって(+)と(-)の電極間から電力を得るという(プチ氏の試算では300万ボルトの高圧を回収しうるという)。

そして、その電力を使ってノーズや翼のスラットで放電させてプラズマのバリアーを作り、さらに機体後部のエンジン後方に装備された同構造のMHD加速器へ電力供給して、流れを極超音速へ加速するということなんでしょう。なお、具体的なMHD発電/加速機のレイアウトがワカランということなら、「アメリカが実用化した『オーロラ』とMHD魚雷-2」を参照してください。ここで触れた「アジャックス」先端の衝撃波の形状が奇妙だったのも、プラズマ・バリアーのためなのでしょう。

ついでに面白いエピソードが書かれていたので紹介しておきましょう。映画の「レッド・オクトーバーを追え」のことで、例によってハリウッドが「予告」をしていたらしい。つまりプチ氏や多くの人々は、あのソ連原潜がMHD推進だったのではないかと思ったそうです。以下に映画には関係ないけれど、ものの見方についてもうイッコ。

「中国のMHD研究所がどんなものか見たことがおありですか。古い墓地の周りに自転車がたくさんあるだけなんですよ。あなたがたは衛星を使って何を探しているんですか。きちんとした建物の周りに駐車場があって、100台も車が止まっているとでも思っているんでしょう」・・・・この話の教訓は、見えないこととか見ることができないものには注意しろということだろう。

さらに、ここの記述で映画の「インデペンデンス・デイ」のことにも触れているんだけど、「デイ・アフター・トゥモロー」も撮ったその監督の次作品、「2012」の宣伝を、公開半年前なのに早くも始めたようです。以下のサイトの「予告」編で横倒しになった空母、「ジョン・F・ケネディー」のホワイトハウス「帰還」は意味深です。「彼ら」は「天使と悪魔」・「ターミネーター4」と、次々と「予告」のマインド・コントロールに余念がないみたいだ。
2012-オフィシャルサイト

2009-06-22

アメリカが実用化した「オーロラ」とMHD魚雷-3


前回の流体抵抗の話について、ちょっと気づくのが遅れたけど、例えば車のボディーのデザインについても言えましたね。以前、よく自動車メーカーが、空力特性のナントカ係数がライバル車より良くてとても燃費がいいんだぞ、なんて宣伝に利用してたようです。F1オタクのあなたなら詳しいように、F1レース ではタイヤだけじゃなく、空力パーツのマッチングによっても劇的にレース結果が変わっちゃうようです。

それにしてもホンダが撤退したあとの今年のブラウンチーム、あまりの変わりように奇妙さを覚えます。私にとっては、F1こそ八百長レースがしやすいスポーツだと思えるんです。八百長といえば、あるコメントから興味がわいて、「たかじんのそこまで言って委員会」という番組でやった、「陰謀」をテーマにしたヴィデオ(「たかじんのそこまで言って委員会2009-0614」)を観たんです。で、観たあとでしばらくしてからの感想としては、フルフォードやデーブ・スペクターといったクセのある人物たちを出演させてる、この日の番組まるごとが情報操作のために製作されたと感じられました。

さて、本題です。前回の「MHD側壁コンバーター」によって極超音速機が実現できるはずだけど、それでもプチ氏はまだ未解決な問題が残るとし、それは、「アジャックス」の前面と翼のスラット(ふち)をどうやって保護するのかという問題です。それについての解決法が以下のように記述さています(これこそUFOテクノロジーのひとつなんだろうな)。そして、無線が使えなくなる問題があるとしても、「アジャックス」は完璧なステルス機になると言えそうです。

衝撃波には強烈な熱がともなうのだ。スザメス(航空・宇宙」誌のジャーナリスト)は強力な放電と、ホール効果のふたつの点を指摘している。これですべてが明白になった。ホール効果とは少しばかり微妙すぎる概念で、この種の本で詳細に論じるのには無理があろう。ただある種の条件化ではMHDコンバーターは電極間の電圧より10倍も強い「横断」電圧をもたらすのだ。

アジャックスの飛行速度とされる時速10000kmだと秒速2800mになるから、電磁場Bのために10テラスという(最小限の)値をキープしておくと、1mあたり30000ボルト、つまり1cmあたり300ボルトの電界が得られる。これだと1cmが、必要とあらばそれ以下の電極間の距離の、かなり希薄化した(つまりさらに電気伝導体となった)空気に引き込まれてもゆとりをもって大丈夫と言える。わたしの計算では、ホール効果は300万ボルトの高圧を回収しうるものとなるのだ。

それを翼のスラットに送れば、大変な放電が始まるだろう。現にあの老獪なペナンジェー(ハロルド・ペナンジェーという、白髪のデカいテキサス風アメリカ人で、「アジャックス」の秘密を知るという)がワープドライブについての発表で強調していたのもこの点、とりわけ薄い翼のスラットにおける高電圧放電の発生なのだ。放電によってガスはイオン化され、「プラズマの防護クッション」に変わってしまう。そこに衝撃波が成立するわけである。スザメスの論文ではプラズマについての言及もあった。

「電気=空気力学」もやはり問題になっており、新しい飛行機をプラズマで、イオン化されたガスの繭で囲むときに得られる、レーダー探知不能の状態について論じられている。こうした場合には現象はひとりでに生じる。放電によって翼のスラットにイオン化されたガスが生じ、それがおのずと後方に流れ、最終的には繭か何かのように機体全体をすっぽりと覆ってしまうのだ。このような環境では電磁波は、つまりはこの種のレーダー波や無線電波は、周波数こそ違ってもきわめて効率よく吸収されるのは周知の事実である。

同じ理由により、大気中に帰還する際に宇宙船航空士と連絡を取ることも不可能なのだ。衝撃波の通過によりカプセルは温度を急速に上昇させながら、イオン化された空気に丸ごと包まれるからである。このときカプセルはイオン化されたガス、つまりプラズマにすっぽりと覆われて、無線電波には越えがたい障壁となってしまうのだ。このようなイオン化に必要とされるエネルギーは単なる熱エネルギーである。カプセルそのものはいわゆる「遮断された」断熱シールドで保護されている。アジャックスの場合はこのイオン化はそれよりずっと弱い加熱ではなく、放電によって発生する。

そして、「アジャックス」の飛行方法については、最初の離陸にターボ・ジェットが使用され(上部の空気吸入口は閉じられている)、音速を超えたとたんラム・ジュットが始動し、高度30kmへ上昇するとターボ・ジェットの下部空気吸入口が閉じられて、MHD発電(減速)機を通した上部の空気吸入口から減速された空気を吸入する。そしてマッハ4を超えるとラム・ジェットの空気吸入口も閉じられるとします。そーか、これによってターボ・ジェットによって極超音速飛行できるわけなんか。実にカシコイ。ただ、MHDの理屈からすれば、カミナリさんには弱いということらしい。

                         MHD発電(減速)機       上部空気吸入口(極超音速時に開けられる)
                                 下部空気吸入口      ターボ・ジェットエンジン MHD側壁加速器   半ば誘導された流れ
                              (極超音速時は閉じられる)

                                                           アジャックスの側面断面想像図

注目すべきは、(訳文がわかりにくいながら)燃料のケロシンを燃焼させる前に放電することによって炭素を発生させ、伝導体としての効率を高める、とあるようだけど、「巻末資料」にもう少し詳しい記述がありました。それによると、燃料は発電機として機能するセクションのホール効果により生じる高電圧を用いて「処理」される。こうして分子C60を、つまり炭素60原子を豊富に含み、伝導性のはるかに増したものとなるのである、ということです。

そんじゃあアメリカの「オーロラ」はどんなもんかいな?とプチ氏は自問して、確かに「オーロラ」は存在するだろうし、それは「アジャックス」と双子の兄弟である、と結論します。そしてプチ氏は自分の考えを確認するために、かのペナンジェー氏と夕食をともにすることにして、野球ケン・・・じゃなかった。ビールジョッキの一気飲みを賭けて、シャーロック・ホームズばりに自説を披露します。そしてみごとに・・・その解説を正しいと認めたペナンジェー氏に一気飲みさせたということです。つまり「アジャックス」は、高空の大気中で衝撃波に乗ってサーフィンしちゃうんだ、と。

ジョッキーを?杯飲んだそのあとの会話で知ったことは、「オーロラ」は1990年から実際に飛んでいて、60kmの高度を10000km/hで飛行し、航続距離は無限!すなわち人工衛星になることができる。さらにすなわち、脱出速度の28000km/hを出すことができるとします。そしてラダー(方向舵)のきかない極超高速では、操縦は電流の強さを変えることで、ジョイスティックでするとします(ジョイスティックを離さないゲームオタクのあなた、パイロットとしての希望があっかも)。

ついでに言っておけば、「アジャックス」にコックピット(操縦室)が見あたらないのが不思議で、私は模型だからなのかと思ってたら、どうやら内部にあって、モニターで外部を見るらしい。確かに極超音速で飛ぶならそういうことになるのかも。大気圏への帰還には、すでに説明したように、「側壁コンバーター」を使ってブレーキ発電してプラズマのクッションを作ればオッケーちゃん。というわけで、このプチvs(カウボーイ)ペナンジェーのポーカー勝負がたくさんの?カラのジョッキとともにお開きになると、ぺナンジェー氏は、プチ氏を恐るべき敵だと讃(たた)えたそうです。

2009-06-20

アメリカが実用化した「オーロラ」とMHD魚雷-2


前回は「MHD魚雷」の話を取り上げましたが、今回は10000km/hで飛行するという航空機の方です。「{アメリカが盗んだ}宇宙人ユミットのプラズマ科学」を読んでいくと、当時はアメリカの「オーロラ」よりもロシアの「アジャックス」の方が開発が進んでいたらしい。ただ前回でも触れたように、予算不足で開発が頓挫したということです。以下は「オーロラ」と「アジャックス」の写真(CG?)とイラストで、機体下部のエンジン収容部が似ているようです。

オーロラ

オーロラ (架空の軍用機)(参考)

アジャックス

                 上部空気取り入れ口  下部空気取り入れ口   エンジン

                             アジャックスの側面断面想像図

私は軍事オタクとまではとても言えないけど、海中や空を超高速で航行するための大きな問題は、もち水や空気の抵抗であり、その摩擦熱によって機体が溶ける場合もあるくらいは理解してます。それで思い出したのは、むかし、「最後の有人戦闘機」となるF104なんて、コロッとダマされた?ような戦闘機を自衛隊が買って、マッハ2以上で飛ぶと、どっかが解け出しちゃうとか、どっかの国では、空飛ぶ「ウィドウ・メーカー」(未亡人製造機)とかウワサしてたようです。そう言えば、「空飛ぶ棺オケ」なんて言い方もあったのかな?

ここで余談ながら、どうせ紙くずになっちゃうだろう、日本政府所有のアメリカ国債でバカ高いF22を買うというならいいでしょうけど、血税でF104やその後の戦闘機購入のようなモンキーモデルを買うのならバカらしいムダ遣いです。私は趣味のパソコン自作マシンを組むときは、コスト・パフォーマンスを最も重視しますが、例えばF15ESなんて選択でもいいのでは?
http://ja.wikipedia.org/wiki/F-15SE_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
F-15 SE(航空機)

同書によると、超音速の「コンコルド」(引退しちゃったけど)はマッハ240%のエネルギーを「音を立てる」ためや、衝撃波を生じさせるためにムダに費やすとします。さらにマッハ3になると、それは7080%に達し、それ以上となると、燃料代払ってドンチャン騒ぎ・・・もとい、騒音や衝撃波を出すためだけの役立たずになるらしい。そして熱の壁となれば、マッハ2では200度で、マッハ3で倍となり、マッハ4では1000度に達するという。流体に対する理想的なデザインを決めるのはスンゴク難しいようで、要するに、極超音速航空機の開発は、アッチが立てばコッチが立たずのモグラタタキみたいなもんらしい。

そして、それに輪をかけて難しくしてるのがエンジンのようです。タービンを使ったターボ・ジェット(ファン)は羽が解けて使えなくなり、ラム・ジェットエンジンが用いられるとしても、ラム・ジェットエンジンは、マッハ5以下でしか使えないという(なお、派生したものであるスクラム・ジェットエンジンではマッハ515が可能という)。ちなみに「アジャックス」は、ターボ・ジェットエンジンによってマッハ12の速度を出すという話に、プチ氏は当然ながら疑問を持ったという。

次に面白そうな「PDWE」(パルス爆発エンジン?)と呼ばれるエンジンの記述を見つけたので、ついでながら紹介しておきましょう。なぜなら「宇宙人ユミットのプラズマ科学」には、あるアメリカ人がネヴァダの上空を10000km/hほどで飛ぶ、断続的燃焼をしているような筋(ドーナッツ状の)を引いているブツを目撃していて(上に置いた「(オーロラ 《架空の軍用機》」の「その他の目撃情報」参照)、それが「オーロラ」だったという記述があります。もしかしたら「PDWE」を載せているのかも。

90年代のはじめ頃(80年代の終わり頃?)からしばしば、マッハ6を超える極超音速機を米空軍が開発していると言う噂が聞かれます。そのエンジンはパルス・デトネーション・ウェーブ・エンジン(PDWE)であるとも。実験してみましょう(良い子は真似してはいけません)。片方が開いたパイプ、あるいは缶に油を入れて火をつけてみます。条件が良ければ、連続した燃焼にならずにパルス燃焼になります。缶の内部で燃焼によって圧力が高まって燃焼ガスを吐き出し、その直後に空気を吸い込むと言う繰り返しが生じます。

(繰り返しますが、良い子は真似してはいけません)この場合は排気口も吸気口も兼用ですが、別体にして、吸気口に吹き返し防止の為にリードバルブを付けてやればパルスジェットになります。2次大戦においてロンドンを襲ったV1号のエンジンとして有名ですね。PDWEはリードバルブと衝撃波を組み合わせて圧力変動を制御し、超音速でも効率よく運用できると言うものです。アドバンスド・プロジェクトといった会社のサイトに行くと詳細な記事が読めます。
PDWE?と「オーロラ」


    Black Projects: Does the Aurora exist? You Decide-Aurora Black...

ロシアの「アジャックス」は実際に飛行したことがないはずだけど、「航空・宇宙」誌に載っていた、模型を使ったマッハ4での風洞実験写真をプチ氏が見て、とがった先端の波が常識的でないことや、エンジン内の空気の流れがターボ・ジェットではなさそうだし、ラム・ジュットを使っているとしても、高熱で耐えられなくなる問題があるという。つまり、この時点ではナゾだったのでしょう。

風洞実験によるアジャックス先端の衝撃波           常識的な衝撃波

そのあと、「宇宙人ユミットのプラズマ科学」の第2章、「『アジャックス』プロジェクト」には、その謎解きが書かれています。ついでながら、この章の最初には、学会における研究者たちのあまりフェアでないエピソードも記述されていて興味深い。それで肝心カナメの問題解決の方法とは、それはUFOテクノロジーでもあるMHDにあったのです。

MHD発電機は液体と気体とを問わず流体の運動エネルギーを電気に変換するものだ。運動エネルギーはそのときスピードダウンこそすれ、過熱されたりはしないのである。だから発電機として機能する「側壁MHDコンバーター」を用いれば、時速10000kmにもなる空気にブレーキをかけることができる。しかも加熱することなしに、というかいずれにしてもジェットエンジンの前に立ちはだかり、それを「熱と光」に変えてしまう古典的な衝撃波を経由するよりは限りなく加熱の度合いを減らせるのである。考えてみると、このガスを減速させてエンジンへの吸入を音速以下にできることも明らかなのだ。

このことを、プチ氏も当初は気がつかなかったらしい。つまりエンジンのエアー・インテーク(空気取り入れ口)の前部に、前回のMHD魚雷で触れたような加速のためではない、減速「MHD発電機」を設置すればオッケーちゃんということなんです。さらには、その発電機によって得た電気エネルギーを、「側壁MHDコンバーター」が「側壁加速器」として機能することによって、再利用されるということです。なんか電気自動車のブレーキを発電機にして回収する電気エネルギーみたいで、実に効率の優れた感じがするカシコイ理屈ですね。

         「アジャックス」機体上部の空気取り入れ口

                MHD発電(減速)機の電極
                                         MHD加速器の電極

                                    機体下部のエンジン収容部