2007-06-26

インターネットとインテリジェンス-4

引き続き「新人類の詩」を俎(まな)板に載せてヨタ話を進めます。ところで文中の「日本人」タグには、「超人類は、貴方と同じモンゴロイドとしての遺伝的特徴が多く、その中でも日本人は超人類に最も近い遺伝的特徴を持っています」、という指摘で、なぜか日本人の自尊心をくすぐる内容になっています。そして「日本人の起源」を読むと、「文明や文化とは長い年月をかけて、お互いが影響しあって成長するものなのです。一方的な流れを求めて優越感を味わう行為は慎むべきでしょう」、とクギを差すのを忘れていません。中韓、とくに韓国語版の「新人類の詩」も、同じような感じで用意されているのでしょうか?

「当時の超人類は現代の旧人類に比べ脳も殆どが活動しており第六感が発達し、平均寿命も1700歳ありました。その超人類も、宇宙からの大量の水(氷の彗星)によって引き起こされた未曾有の大洪水とポールシフト(地軸の移動)により大多数が滅びました」、と述べ、「現代の旧人類は、運良く現代まで大きな天変地異もなく発展してきましたが、仮に超古代と同じ出来事が起きたら環境に対する汚染と破壊は超古代の比ではないでしょう」、と我々は脅かされます。そして「歴史の偽り」タグでは、日本やドイツの戦争責任という過去の冤(えん)罪を負っているとし、中国やアメリカ、韓国に対し、「旧人類の国家には、完全な悪も完全な善も存在しません。故に、どの国家にも他国を責める資格は無いのです」と、前大戦の敗戦国に好意的です。

「自己思考能力」では、「我々の詞をそのまま批判する行為も、そのまま信じる行為も危険です。そこには貴方自身の思考が存在するのでしょうか?」、と忠告され、ごもっとも!とひざを叩きました。ただし個人的な感想として、「日本は世界の縮図」タグの話は、強引なへ理屈みたいな感じがします。それにどこかで聞いたことがあるな?そうでした。たしか「ムー」に載っていた説でした。

さて、ここでもっとも興味あるトピックのひとつは、「今は、多くの旧人類が我々を精神異常者やカルト集団に思われても仕方が無いと思っています。しかし今後、数々の証拠が世に現れていきます。何れ時が解決する事でしょう」、と言っているところの、ET(地球外生命体)やUFO(未確認飛行物体)についてです。もちろんここでは、我々の遠い祖先?でもある「超人類」のことなんですが。結論から言えば私には、どこに果てがあるのか見当もつかない大宇宙に、唯一の知的生命である人類が地球で暮らしている、なんてのは、むしろ逆説的なフィクションだと思っています。


宇宙に存在する太陽系モドキは何億、何十億とあるんでしょう。マニアのあなたがそう思うように、おそらく数百から数万年人類より進歩した複数種族のETが人類を(干渉することを控えながら)観察している、という説のほうが合理的ではないでしょうか。そしてそのなかの、人類にシンパシーを感じる種族が人類を滅亡から救うために導く、といった話はけっこうありますね。もしかしたら、彼らがカミング・アウトするのは時間の問題かもしれませんね。

不死身の体を持つ?ミリン・ダヨ:
ここで「新人類の詩」を離れてミリン・ダヨの話題にしましょう。マニアのあなたは次の記事を当然読んだものと思います。しかも鮮明なビデオまでオマケにある。「異星人解剖フィルム」の例(X51参照)もあるし、現在のハリウッドなら、このビデオぐらいデッチあげることぐらいできるだろ、という向きもいるでしょうけれど、一見した感じではフェイクでもなさそうです。まだあなたが観ていないのなら、ぜひとも観ることを勧めます。それにしても、これほどの話がなんで最近まで埋もれていたのでしょうか?「ムー」で取り上げられたことなかったんでしょうか?ホンマかいなと検索してみると、去年あたりに再発掘されたようです。今のところドイツとポルトガル語版ウィキペディアのみと思われますが、今年アップされたばかりの、ダヨ氏の人物伝記事がありました。
http://x51.org/x/07/06/1300.php
ミリン・ダヨ ? 不死身の身体を持つ"奇蹟の男"

http://www.mirin-dajo.com/index_e2.html 
Invulnerable?

「X51」サイトの文章冒頭では、「1947年6月23日、米タイムス紙上に奇妙な記事が掲載された。空飛ぶ円盤の話ではない。『奇蹟の男(Miracle Man)』そう題打たれて紹介されていたのは、とあるオランダ人の男の話だった」、と書きはじめ、マスメディアに載ったダヨ氏の出現が1947年という、UFOが目撃された年と一致するというナゾがけがあります。すなわち、6月14日にブラーゼル氏が牧場に散らばる物体を見つけ、ロズウエル事件の発端となります。そのあとの6月24日に、アーノルド氏がワシントンで正体不明の飛行物体群を目撃したということですね。今ヒマなら、X51の「ロズウェル事件-寡黙なる神話の中心(2)」を参照しましょう。

そしてダヨ氏については、「彼にとってその肉体のパフォーマンスは第一幕に過ぎなかった。ショーの第二幕になると、彼は説教をはじめ、人々に唯物主義的な考え方を捨てるべきであるということ、そしてこの世界には、人間の理解を超えた高次の力が存在することを知るべきであると人々に訴えていた。そしてまた高次の力とは即ち神であり、自分のこの不死身の身体を通じて、神がその存在を示していること、そして世界平和を訴え、唯物主義的な思想が世界を戦争と不幸に導いていると説いたのだった」と、「超人類」が我々を諭(さと)しているようなことを言ってます。

さらに、「ダヨは自分が平和のメッセージを伝えるための使者であることを自覚していた。しかしその唐突な死により、その活動は決して大きな影響力を生むまでには至らなかった。ただしダヨの死が、彼を調べていた医師たちを安心させた事だけは、おそらく事実である。医師たちはダヨが肉体という現実でもって突きつけた難題から、ようやく逃れることが出来たからだ。つまりダヨが、幾らその身体に剣をつきたてようと、とうとう世界を変革することは叶わなかった。ダヨはちょうど、奇蹟という風船を打ち上げて、人々をテストしたのかもしれない。その風船が人々に見えるかどうか?世界はそれに準備出来ているのか?しかし世界は、そこに瞬間的な驚きの他に、何も見いだすことは出来なかったのだ」、と続けます。

「現在、彼について残されているのは、幾枚かの写真と、ごく僅かな映像のみである。おそらく、当時彼のショーを見ていた者は彼のどこか物憂げな表情、そしてあの強烈なパフォーマンスを、決して忘れることはないだろう。しかし今日、彼が伝えようとしたメッセージを知る者は、もう何処にもいないのかもしれない。それはあくまでも、ごく短い期間、ごく限られた小さな場所で起きた、稲妻のように刹那的な"現象"だったからだ。しかしいつか、世界に新たな変革がもたらされる時、彼が伝えようとしたその何かが、再び思い出されるのだろうか。かつて"奇蹟(Miracle)"と呼ばれた、その男の名と共に」、と、この文章はなかなか格調高く締めくくられます。そう、ダヨ氏は「超人類」やらETやらが警告のために送り込んだメッセンジャーだったのでしょうか?

ついでに思い出したのが、「ムー」にあった肥田春克の記事です。虚弱な少年が一念発起して猛烈な鍛錬を実行して肉体を改造。日本の「超人?」となって、彼の「正中心」の極意で杉の八分板(厚さ2.4センチ)を足の型に踏み抜いたそうです。春克氏の場合はせつな的な現象でなく、ウィキペディアによると、「太平洋戦争前夜にはこれを回避すべく大川周明などと協力し、私財を擲って奔走した。戦中には憂国の念止み難く、東條英機に終戦勧告を二度に渡って書き、自決の覚悟をするも、自身の悟境より見た「世界人類の救済」との悲願を樹てることにより、死を思い止まる。その後は、人類救済のための宗教哲学の研究に没頭し、この研究を『宇宙大学』と呼ぶ。この時の原稿は積むと人の背丈程にもなり、その一部は死後『宇宙倫理の書』として出版される」。似たような行動をする「超人?」は少なくないようです。そして、このような現象の明暗の闇のほう、暗黒のメッセージを浮世に残したのがヒットラーのようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A5%E7%94%B0%E6%98%A5%E5%85%85
肥田春充

2007-06-05

21世紀に大変革は起こるか?-26

トランス・ヒューマニズム:
タグ、「食事と医療の大改革」に話を戻します。「老化現象は病気の一種に過ぎない。病気であれば、その治療や予防も十分可能になる」、という考えの「トランス・ヒューマニズム」という言葉を私が知ったのは、「文芸春秋」にあった浜田和幸氏の記事、「寿命百五十歳時代がくる」でした。これを読むと、「グレイ博士らトランス・ヒューマニズムの活動家らは『寿命五千年時代』を真剣に思い描いている」、という記述がありました。

そしてこの記事では、世界の著名なバイオ研究者や老人学専門家の20%が、「2100年までには百五十歳を超える高齢者が誕生している。また、2100年に生まれた赤ん坊の平均余命は200歳を超えているはずだ」、と答えたとしています。

さらに、トランス・ヒューマニズムの活動家たちが、「『寿命五千年時代』を真剣に思い描いている」そうです。「21世紀に大変革は起こるか?-16」においても登場してもらったグレイ氏が、この時点で人間に千年の寿命としたのを引用しつつ、それにさえタマゲていたら、今度は5000年ですと!?まったく、人類の欲という情念には、きりってもんがありゃせんな。はたして次は1億年なんでしょうか?私は極めて控えめな性格なのでムリをせず、大豆食と「太陽直視」によって、とりあえず(予定どうり)150歳を目指すことにしておきましょう。
<トランスヒューマニズム(その3)>

ただしこの記事をもう少し引用すると、「歴史の終わり」で有名なフランク・フクヤマ氏が、「トランス・ヒューマニズムは、世界でもっとも危険な思想だ」、と断言しているそうです。

というわけで皆さん、もう以下の記事をチェックしましたか?上の文春の記事で紹介されていた、レスベラトロルの最新情報というところでしょうか。このなかで、「老化を遅らせる真のテクノロジーは30年かそこらで登場するだろう。しかし、それを有効に利用するには、それなりに健康な状態でいる必要がある」。そして、「そのころ私は62歳だ。30年後の健康状態を良くするために今できることがあれば、やらなければならない」、という記述があります。

米食品医薬品局(FDA)によって禁止されてしまった、ヒト成長ホルモンなどと同様なことが起こる可能性があるため、とりあえずでもレスベラトロルを使用して若さと健康を保ち、近い(30年後?)将来、より完成されたアンチエイジング方法が実現されるまでの暫定手段にしょうという考えのようです。
長寿を求めて人体にハッキングする人たち

それにしてもITの出身者たちが研究の主要メンバーとして活躍するというのは、とても興味深いことですね。ところで成長ホルモンといえば、最近のニュースによると、俳優のシルベスター・スタローン氏がオーストラリアに持ち込もうとして捕まりました。スーパー・ヒーローや美しいヒロインが老いるわけにはいかない?ハリウッドでは、すでに流行なんでしょうか。

たしかナントカという女優も用いているといったウワサを聞いたことがあるような。私はなんとなく思うんですが、人工的な薬物によって解決しようとするのは、対象が生物に替わった現代の錬金術のような感じがして、いずれ挫折するような気がします。要はアプローチが間違っているのではないでしょうか?
スタローン、成長ホルモン持ち込みで220万円の罰金 - オーストラリア

ついでに「WIRED VISION」で、このタイトルにもうひとつ関連する記事がありました。おなじみ世界の混沌の元となる「七つの原罪」、すなわち人間の過剰な情念をコントロールできるテクノロジーを持つ日が、また一歩近づいたかもしれませんね。
脳をパルス磁場で刺激して鬱病を治療

話は変わりまして、ベネズエラのチャーベス大統領がとても意気軒昂です。チャーベス氏が強制的に閉鎖したベネズエラのTV局、RCTVの再開要請を決議したブラジル議会(上院)に対して、「ワシントン(アメリカ議会)の言うことを繰り返すオウムだ」、とモンクをつけたのです。アミーゴになりそこねて久しいブラジルのルーラ大統領は、遠く離れた訪問先のインドから、ムイ・アミーゴ(スペイン語で良い友達の意味だが、しばしば皮肉で使う)であるチャーベス氏へ、ノーコメントながら不快感を示していました。

やはりチャーベス氏は、中国の偉大な政治的、経済的成功にいたく感銘を受け、当国の政治モデルをコピーするべく準備を進めていると思われます。ここで私の興味は、中国がロイヤリティーを請求するかどうかですね。ベネズエラが石油で払うということも考えられますし。なおRCTVは、「You Tube」を介してブログラムを配信再開しました。ビーバ・インテルネッチ!